こんにちは。朝晩涼しくなる日が増えましたね。昼は夏の虫のセミ。夜は秋の虫のコオロギなんかの声が聞こえます。
さてさて電脳コイルをようやく見終わりましたよ。AR(拡張現実)に必ずといっていいほど出てくる「電脳コイルみたいな」というキーワード。気になって見てみたら、ハマっちゃいました。なんかわしづかみにされちゃいました。設定は近未来だとしても、描かれている主題が人間にいつもつきまとうテーマだったからなんでしょうか?
ようやく今回の本題です。
■A/D、D/A変換って何?
A/D、D/A変換って何かというと、A=アナログ、D=デジタルということなだけです。だから、A/D変換といえばアナログ→デジタル変換ということになります。逆にD/A変換といえば、デジタル→アナログ変換ということです。
例えば、音はそのままの状態ではアナログです。それをデジタル変換して、エフェクトとかいろいろかけたあと(デジタル信号処理)、またアナログ波形に戻してスピーカーから音を出すなんてことをします。
さて、アナログ波形は自然界にあるものなんで連続です。これをコンピュータで処理するために、とびとびの値(離散)でとりこまないといけません。
ここで、とびとびの精度というものがでてきます。細かく点をとればとるほど、もとのアナログ波形を忠実に再現できて、逆に点をほどんどとらない場合は、もとのアナログ波形とは程遠いものができあがってしまうことが想像できます。画像でいう解像度みたいなものです。とびとびの精度は以下の2つのキーワードで表すことができます。
・サンプリング周波数
・量子化ビット数
■サンプリング周波数
サンプリング周波数とは、1秒間にどれだけの細かさで波形をサンプリングしているかということです。サンプリングとは日本語で標本化のことです。では、標本化とは何かというと、一定の細かさでアナログ波形をプロットすることです。
例えば、サンプリング周波数が100[Hz]というときは、1秒間に100個の点でもとのアナログ波形をデジタル化しているということになります。
■サンプリング定理
サンプリング周波数をあげて、サンプルを細かくとればとるほど波形を再現する精度があがります。それじゃあ、たくさんとればいいかというとそういうわけじゃないですね。データのとりすぎは、処理するコンピュータに負荷をかけてしまいます。なので、自分にとって必要な量だけサンプリングしたいです。ここで、サンプリング定理というものが出てきます。
サンプリング定理とは、
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再現したい周波数の2倍の周波数以上でサンプリングすれば、もとの波形を完全に再現できる
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ということです。例えば、5[Hz]の音をサンプリングしたいときは、5 * 2 = 10[Hz]ですればよいということです。
CDのサンプリング周波数は44.1[kHz]となっています。ということは、1秒間に44100回もの点をプロットしながら、音を再生しているということになります。CD意外とすごいですね、、。
なぜ、CDのサンプリング周波数が44.1[KHz]なのかというと以下のようになります。
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1) 人間が聞こえるとされる周波数が20[Hz]から20[kHz]とされている。
2) サンプリング定理より、その最大周波数20[kHz] * 2 = 40[kHz]を超えればよい。
3) 余裕をもって、44.1[kHz]となっている。
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ということです。
ここで、またひとつ理解を深めるために例をあげます。5[Hz]の波を、サンプリング周波数44.1[kHz]でサンプリングしたとします。そのとき、ひとつの波は44.1 * 1000 / 5 = 8820サンプルで表されることになります。
■量子化ビット数
量子化ビット数とは、音の大きさをどれだけの精度(ビット数)で表すかということです。例えば量子化ビット数が16bitの場合、16bitは2の16乗なので65,536段階で音の大きさを表すことになります。
もし8bitなら256段階で表すことになります。量子化ビット数があがれば、それだけ音の大きさを細かく表現できることになるので、より小さな音から大きな音までの細かな大きさの差を表現できることになります。
ちなみに、CDの量子化ビット数は16bitです。
これで、とびとびの精度を表す、サンプリング周波数と量子化ビット数がわかりました。
※参考文献
Flashデザインラボ -プロに学ぶ、一生枯れない永久不滅テクニック
見てわかる ディジタル信号処理
Excelではじめるディジタル信号処理
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毎日使える。とぼけたウサギ